no.6「一本の糸から...被翼仕立ての白いベスト」060220

●およその知人は、私が料理をしないでもナイというと、意外・心外な顔をする。「へぇぇ?!」とか「またまたまたぁ!」とからかう。そして私は秘かにその反応を楽しんでいる。料理も何もかも、世間では女性がするものだ考えられている諸々を私は遊びの感覚で興じる。料理は、こうすれば・あぁなるのではないか?という、その思いつきやプロセスが面白いし、結果を出せるのが割と早いこと、何より作って美味しい思いができるから好きなのだ。
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●そして、編み物。ヨーロッパでは歴とした男の仕事=漁師たちが仕事用の防寒着としてセーターを編む...という感覚でとらえているが、ママやお婆ちゃん達がする家族のための愛情の籠もった仕事でもある。
●私が、編み物を始めたのはおよそ30年前だ。そしてかなり...半端でない数を編んだが、ここ10年ほどはそんな遊びから遠ざかっていた。たくさん編みながら、いわゆる本に載っているものではなく、いつの間にか自分のオリジナルしか作らないようになっていった。今年、元日に思い立ってベストを編み始めた。自分が着たいもの、冬の厚手のジャケットの下で、腕が動かしやすくて背中の温かいものといえばベストだ。こういう物は市販されていない。フリースばかり着ているのにも飽きた...毛糸のものが着たいがセーターは暑苦しい。編み始めてから色々工夫したくなり、ちょっと懲りすぎたので時間が掛かったが、工芸っぽい仕上がりとなった。
●いわゆる絵柄物の編み込み模様は、あまり性に合わないらしい。もっぱら模様編み、アランの模様=ケルトの伝統的な模様編みのテクスチュアが大好きだ。その約束のアランのモチーフを組み合わせて、糸や色を自分の好みのものにする。
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●ある日の真夜中、母とお茶飲み話をしていた時の会話であるが、
 私「自分でね、実は私って不器用だと思う。こうしたいという思いが手を動かしてる。」
 母「はぁ、それねぇ、うん、分かるような気がするよ。」
 何にせよ、何もないところに一本の糸からテクスチュアを持つ着物ができることが楽しい。
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by arinco22 | 2006-02-20 15:48 |      造


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