カテゴリ:     造( 3 )

no.9「馬たちのベスト...ボタンで遊ぶ」060227

●no.6とno.7で編んだベスト、腕が自由に動かせて快適、着ていても楽しい。一度始めると止まらない編み編み症候群。最初の二着、アランの模様編みをベースにしたものと違い、次に手がけたのは黒と白のネップの混ざったグレイの渋い糸。これを活かすにはメリヤス地のダダ編みしかない。作りも至ってシンプルで前あきのかぶりもの。メリヤス編みは退屈でつまらないから、前立てを長目にしてボタンで遊ぶしかないな、最初に糸を選んだ時からの企みだった。太めの糸なので目数も少ない。オリンピックを見ながらあっという間に本体ができあがった。袖を編まなくてよい分よけいに早い。

●手持ちのボタンも持ち込んで、イクスピアリのla droguerie = ラ・ドログリー(本店パリ・日本国内8店舗)に出掛けて、色んなボタンを置いて考えてみた。最初はグレイと赤でまとめようかと思っていたのだが、こうしてみるとボタンによって全く違う個性・表情を見せてくれるから面白い。売り場の人と一緒になって、色々楽しんでみた。いや、遊びすぎた。
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f0062810_7422079.jpg●そうこうする内に、個性的ではありながら日頃の服装と合わせやすいものに...と落ち着いたのが馬の玩具ボタン。大小や色の違いを微妙に組み合わせて計11個。オマケの1個は背中の首根っこにアクセントとしてポチッと付けてみた。色味は地味だけど、遊びがあって、まず満足。お馬さん達に飽きたら、ボタンを変えると、また新鮮な感覚で楽しめる。プレーンな形や編み地も悪くない。

●今回のグレイの糸シリーズにはあと何色かあって、秘かに紺系を狙っているのだが、混ざりネップの色がオレンジや白など明るいので、それを如何に使いこなそうかと思案中。イメージが固まってからゆっくり糸を買うことにしよう。新春からのベスト連続制作も、この三着目で一段落となるか?。
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by arinco22 | 2006-02-27 08:40 |      造

no.7「梟たちのベスト...アルパカの糸で」060221

f0062810_17473765.jpg●no.6のに続けて、私は、もう一着のベストを編み始めた。どうも編み物は麻薬的で、一つ編み上がると次の物に取りかからないと、手が寂しい性分らしい。
●忙しいとか何とか言いながら、押入れの天袋にある毛糸ストックを物色した。20年も前に買いだめして散々...何着も作ったアルパカの糸。残っていたのは難易度の高い色、以前の私は扱いかねたらしい。焦げ茶とグレイのミックス色。今見るととても良い色に思える。
●さてこれで、前開きのかぶりベストにしようと、勝手に手が動いていた。でも、どうするか、およそのイメージはあっても、具体的な仕上げ方法は決まっていなかった。
●縁取りの仕上げは、断然、生成りの白でクルリと巻き込むような雰囲気にしよう、首周りや前あきは負担の少ないスッキリしたものにして、と考えながら編み進む。猛烈に忙しい時期だったから1日1cmしか進まぬ日もあった。それでも、止まらない。
●途中、仕事で要り用な輸入物の色木綿糸を買いに行ったイクスピアリの手芸材料店で、ちゃっかりと釦を探している私がいた。梟=ふくろう!を発見。その時にこのベストの「仕上げはこうだ!」が決まった。後は仕事の合間に、プリンタへのダウンロードやプリント中(数時間かかる)、他に作業の進めようのない隙をみて編む・編む・編む。ベースの編み地はおとなしいアランの模様だ。ふくろうのボタンを取り付ける仕上げが、わくわく楽しかった。
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●結局、仕上がったのは、仕事の山が一段落...もう一回戦の後の区切りを見た2月11日を過ぎてからのことで、長期戦ではあったが、まずまずのイメージにできあがった。冬の内に間に合った、着られてうれしい。「我が同僚君」に印象を尋ねると、「シェークスピアみたいやね...」と言われた。
●編み物は麻薬的...次の物に取りかからないと寂しい性分、そう、私はすでに次の一着を編み始めている。今度のは、黒や白のネップの入ったミックス調のグレイの糸。糸を活かし、サクッとボーイッシュでプレーンなもの、やっぱり編みながらアイデアを練っている。
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by arinco22 | 2006-02-21 18:28 |      造

no.6「一本の糸から...被翼仕立ての白いベスト」060220

●およその知人は、私が料理をしないでもナイというと、意外・心外な顔をする。「へぇぇ?!」とか「またまたまたぁ!」とからかう。そして私は秘かにその反応を楽しんでいる。料理も何もかも、世間では女性がするものだ考えられている諸々を私は遊びの感覚で興じる。料理は、こうすれば・あぁなるのではないか?という、その思いつきやプロセスが面白いし、結果を出せるのが割と早いこと、何より作って美味しい思いができるから好きなのだ。
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●そして、編み物。ヨーロッパでは歴とした男の仕事=漁師たちが仕事用の防寒着としてセーターを編む...という感覚でとらえているが、ママやお婆ちゃん達がする家族のための愛情の籠もった仕事でもある。
●私が、編み物を始めたのはおよそ30年前だ。そしてかなり...半端でない数を編んだが、ここ10年ほどはそんな遊びから遠ざかっていた。たくさん編みながら、いわゆる本に載っているものではなく、いつの間にか自分のオリジナルしか作らないようになっていった。今年、元日に思い立ってベストを編み始めた。自分が着たいもの、冬の厚手のジャケットの下で、腕が動かしやすくて背中の温かいものといえばベストだ。こういう物は市販されていない。フリースばかり着ているのにも飽きた...毛糸のものが着たいがセーターは暑苦しい。編み始めてから色々工夫したくなり、ちょっと懲りすぎたので時間が掛かったが、工芸っぽい仕上がりとなった。
●いわゆる絵柄物の編み込み模様は、あまり性に合わないらしい。もっぱら模様編み、アランの模様=ケルトの伝統的な模様編みのテクスチュアが大好きだ。その約束のアランのモチーフを組み合わせて、糸や色を自分の好みのものにする。
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●ある日の真夜中、母とお茶飲み話をしていた時の会話であるが、
 私「自分でね、実は私って不器用だと思う。こうしたいという思いが手を動かしてる。」
 母「はぁ、それねぇ、うん、分かるような気がするよ。」
 何にせよ、何もないところに一本の糸からテクスチュアを持つ着物ができることが楽しい。
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by arinco22 | 2006-02-20 15:48 |      造